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COLUMN住まいのコラム
石川県のマイホームに吹き抜けは寒いのか?メリットとデメリット
「吹き抜けって寒いんじゃないですか?」
この質問は、今まで何度も受けてきました。
結論から言えば、しっかり断熱すれば寒くありません。
今回、そんなよく聞く疑問から、吹き抜けのメリット、デメリットを
1.吹き抜けが寒い理由
吹き抜けが寒いとよく言われるのは、空気の性質が理由です。
密度の関係で、温かい空気は上昇し、冷たい空気は下降します。
そのため吹き抜けの場合は、温かい空気は2階へ行こうとし、冷たい空気は1階に留まるのです。
どれだけ暖房しても、温かい空気は2階にしかたまらず、自然と温度が下がると1階に冷たい空気として下降していくため、吹き抜けは寒いと言われます。
しかし、このような現象が顕著に起きるのは、断熱性の低い住まいです。
日本は、先進国の中では断熱後進国と言われています。
2000年以前に建てられた住まいの多くは、断熱性能も気密性能も低い傾向です。
そのため、「吹き抜け=寒い」というイメージが拭いきれていません。
現在建てられている住まいでも、吹抜けを設けるには不十分な性能のものもあります。
しかし、平均的な価格で手に入れられる注文住宅であれば、吹き抜けを設けても問題ない性能のものが多くなりました。
「吹き抜け=寒い」というイメージだけで否定せず、メリット、デメリットが理想の住まいに合うかどうかで判断していきましょう。
2.吹き抜けのメリット
吹き抜けのメリットを3点ご紹介。
・明るく、広い開放感が得られる
吹き抜けで最も体感できるのが開放感です。
高い位置に窓を設けることで、1階の部屋の奥にまで光が届き、明るい空間にもなります。
隣地に建物が迫っている場合、1階の窓だけでは真っ暗という立地もありますが、吹き抜けがあれば安心です。
視覚的、体感的な広がりこそ、吹き抜けの最大のメリット。
・どこにいても家族の存在感を感じられて安心する
吹き抜けがあれば、1階と2階が一体的。
そうすることで、家のどこで、誰が、何をしているのか感じ取れ、一人じゃないという安心感が得られます。
1階から声をかければ、2階にいる家族とも直接コミュニケーションが取れる。
声だけではなく、料理の美味しそうな香りもほんのり伝えられる。
部屋にこもることも少なくなり、家族のコミュニケーションがスムーズな暮らしが実現できるはずです。
・空気が巡回し、どこにいても快適
一定の断熱性能があれば、吹き抜けは空気を届けてくれる循環装置になります。
1階LDKのエアコン1台で、家中快適な温度。
寝室や子供部屋に、エアコンがなくても暮らせるという住まいが、現実的にあります。
上手く設計、運用すれば、光熱費が安いお得な暮らしも夢ではありません。
3.吹き抜けのデメリット
続いて、デメリットです。
・断熱性能が低いと寒い
序章でも触れた通り、断熱性能が低い住まいに吹き抜けを設けると、1階が寒くなります。
またエアコンの場合は、温めても温めても温度が上昇しないので、常にフル稼働状態。
そのため、電気料金も高くなってしまいます。
・家中の一体感が欲しくない家庭には不向き
メリットの反対はデメリット。
家中の一体感が不要で、家族個々人のプライバシーを優先したい場合は不向きです。
夫婦と小さなお子さんだけならいいでしょう。
しかし、年齢の高いお子さんや、祖父母と同居で、家族それぞれ独立した生活リズムの場合は気を付けなければいけません。
ドアの開け閉めや、テレビ、早朝や深夜の明かり等、家族間の生活リズムを乱す可能性があります。
家族間でよく話し合って、吹き抜けを設けるか検討してください。
・構造的に弱くなる可能性がある
住宅の構造指標の一つに、床面の水平構面の剛性があります。
地震で家が揺れたときに、2階の床に吹き抜けのような大きな穴がない方が、頑丈に耐えやすいという性質です。
もちろん、計算により適宜補強を加えて、バランスを良くすることで問題はありません。
ただし、バランスを取るために、少しプランを見直すこともあるので、そのデメリットは頭の片隅に入れておいてください。